文化人シリーズ

歌人 道浦 母都子

「全共闘世代の象徴」と呼ばれて

道浦母都子さんの「いばらの道」

 

道浦母都子さんは「全共闘世代の象徴」と呼ばれる。学生運動に身を投じて挫折、その失意と喪失の青春を刻んだ第1歌集『無援の抒情』によって。出版されたのは「政治の季節」がすでに終焉した1980年のことだ。

私が初めて道浦さんに会ったのは2003年。ノンフィクション『百年の恋』を刊行した道浦さんにインタビューするため、大阪府吹田市の自宅を訪ねた。あれから16年、新しい歌集や本が出るたびに取材し、私的な付き合いも続いている。道浦さんの作品や言葉から、半生と文学をたどった。

(田村文=共同通信記者)

 

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国立民族学博物館(みんぱく)

国立民族学博物館の展望

 

その存在意義、活用意義

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日本工芸会

 わざを鍛える「鍛金(タンキン)」

 

 我が国には、世界に卓絶する工芸の伝統があります。伝統は生きて流れているもので、永遠に変わらない本質を持ちながら、一瞬も留まることのないないのが本来の姿です。伝統工芸は、単に古いものを模倣し、従来の技法を墨守することではありません。伝統こそ工芸の基礎になるもので、これをしっかりと把握し、父祖から受け継いだ優れた技術を一層練磨するとともに、今日の性格に即した新しいものを築き上げることが大切です。

公益社団法人日本工芸会(総裁 秋篠宮家長女眞子さま)は、重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)を中心に伝統工芸作家、技術者等で組織する団体です。全国9支部(東日本・東海・富山・石川・近畿・中国・山口・四国・西部)あります。又、伝統工芸の専門分野別の組織として、陶芸・染織・漆芸・金工・木竹工・人形・諸工芸の7部門に分け、伝統工芸技術の発展と向上のために活動しています。昭和25年、文化財保護法が施行され、芸術性の高い工芸技術を、国として保護育成されており、日本伝統工芸展は、昭和29年から毎年全国各地で開催されています。

今回、第65回日本工芸会展の特別展示(文化財保存事業報告)「わざを伝える」は、『鍛金』です。

 

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桂 由美

『今、世界に広がる日本の美』

桂 由美

 

桂由美さんは、長年ブライダルに携わってこられ、今年50余年となります。日本に、洋装の結婚式が少なかった時代から、「ウエディングドレス」取り組んでこられました。
国内・海外含めて、200回以上のコレクションを開催されています。これまでもいろいろの新しい結婚式考案され、今も精力的に仕事をこなされています。その取り組みの紹介です。

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能楽師 梅若 基徳 師

 能の源流は、遠く奈良時代

 

時代の変遷の中に生き続ける「能」の心 

 

梅若基徳

(観世流シテ方。梅基会主宰)重要無形文化財総合指定保持者

 

 2008年11月、「能楽」は歌舞伎や人形浄瑠璃文楽とともに、正式にユネスコの無形文化 遺産に指定されました。伝統芸能「能」を中心に、さまざまな活動ができる拠点として、兵庫県西宮市鳴尾に『平林会館・西宮能楽堂』が、昨年12月10日完成披露公演(非公開)があり、2018年1月7日に本格的にOPENしました。古くから代々続く梅若家に生まれ、3歳で初舞台を踏み、ご自身の舞台活動以外に「能楽」のための活動を精力的に取り組まれている、この会館を管理する財団法人の代表でもある梅若基徳さんにお話をお聞きしました。

 

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