EXPO2025 吉村 洋文 大阪府知事

 

2025年大阪・関西万博の成功に向けて

吉村 洋文 大阪府知事

 

博覧会協会設立(2019130日)

 

 

 

 

 

 

2018年(H301123日に、フランス・パリで開催されたBIE(博覧会国際事務局)総会で、2025年国際博覧会の大阪・関西での開催が決定しました。誘致を勝ち取ることができたのは、オールジャパンで誘致に取り組んできた成果です。改めて誘致にご賛同、ご協力いただいた皆さまに心から感謝申し上げます。

 

1.2025年大阪・関西万博開催の意義

 

 万博は、日本の魅力を世界に発信する絶好の機会であり、その圧倒的な求心力や発信力、世界中の人々の出会いや交流を生み出す力により、開催地である大阪・関西はもとより、日本各地を訪れる観光客の増大が期待されています。また、万博が新たな投資機会となって、大阪・関西が得意とするライフサイエンスや医療分野などで様々なイノベーションや新たなビジネスが生まれることが期待されています。万博は、大阪・関西のポテンシャルを活かし、新たな技術やサービスを産み出す、まさに「未来社会の実験場」です。これらのことから、万博を開催する経済効果は、会場建設による投資、運営に加えて、交通、宿泊、飲食、買い物などの消費支出などが相まって、全国で約2兆円と試算されています。

 

今、わが国では、東京オリンピック・パラリンピックを目前に控え、大いに盛り上がっています。この盛り上がりや経済の成長を持続し、さらに加速させていくためには、『次の一手』が必要となります。それが2025年大阪・関西万博です。本年6月のG20大阪サミット、9月からのラグビーワールドカップに続き、来年のオリンピック・パラリンピック、2021年のワールドマスターズゲームズ、そして、2025年の万博と大きな国際イベントが続きます。それぞれのイベントを単体のお祭りとせず、一連の起爆剤として捉え、いかにその後の成長につなげていくかの視点が重要です。

 

2.万博に向けて、万博後を見すえた一手

 

 2025年国際博覧会のメインテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」であり、世界の最先端技術が集結します。地元自治体として、万博を成功させるための取組みに加えて、その先のレガシーとしても、新しい技術を駆使して府民の生活の質を向上させるスマートシティ化をぜひ実現していきたいと思っています。

 

 具体的には、「住民サービスの向上」と「都市戦略ビジョン」を2つの軸に、例えば、前者としては、ネットを使った行政サービスのさらなる簡素化、後者としては、高齢化が進む団地エリアで車を自動運転で走らせるなど、最先端技術を活用し、万博を開催する都市である大阪の住民の皆さんの地域課題の解決、生活の質を向上させる取組みを民間とも協力して積極的に進めていきます。

 

3.万博の成功に向けて

 

誘致活動では、130万人を超える多くの方々の賛同が大きな力となりました。今後は万博の成功に向け、さらに府民の参加を促進し、機運を大いに盛り上げていくことが重要です。府としては、万博の実施主体となる2025年日本国際博覧会協会と力を合わせて、万博の地元に相応しい様々な取組みを展開していきたいと考えております。万博成功に向けて、府民の参加を促進するとともに、大阪・関西が高いポテンシャルを有するライフサイエンス分野などのイノベーションの創出や、成長を支える基盤づくりにも取り組みたいと考えております。引き続き皆様のご支援、ご協力よろしくお願いいたします。

 

 

吉村 洋文(よしむら ひろふみ)氏略歴

昭和50年6月17日大阪生まれ
平成10年3月 九州大学法学部卒業
同 10年司法試験合格
同 12年10月弁護士登録
同 23年4月 大阪市会議員
同 26年12月衆議院議員
同 27年12月大阪市長
同 31年4月 大阪府知事